35年ローンのリスクとは?返済計画の見直しが必須の理由
住宅ローンを35年で組む場合、返済期間が長いため、収入の変化や金利の上昇など、さまざまなリスクに直面する可能性があります。
例えば、35年間の間に予想されるイベントとしては以下のようなものがあります:
- 子どもの教育費の増加
- 配偶者の転職や育休取得
- 介護費用の発生
- リフォームや修繕費用の必要性
これらの支出が重なると、毎月の返済額が負担となり、家計が破綻するリスクが高まります。長期ローンを組む際には、収入の変化にも耐えられる返済計画を立てることが重要です。
住宅ローン返済額のシミュレーション方法 具体例で解説
まずは、35年ローンの返済額をシミュレーションしてみましょう。以下の例を参考にしてください。
例:借入額:3,000万円
返済期間:35年間
金利:1.5%(固定) / 2.0%(固定)
1.5%の場合:
- 毎月の返済額:83,968円
- 年間返済額:1,007,616円
- 総返済額:35,266,560円
2.0%の場合:
- 毎月の返済額:91,283円
- 年間返済額:1,095,396円
- 総返済額:38,338,860円
1.5%と2.0%の固定金利の差は、毎月の返済額では約 7,315円の差 ですが、総返済額では 約300万円の差 となります。住宅ローンを組む際には 金利が0.5%変わるだけで、数百万円単位の返済額の違い が生まれることを意識しましょう。
「固定金利って何?金利は他にもあるの?」
固定金利とは、借入期間中の金利が一定で変わらない金利のことです。
こちらの記事で詳しく説明しています。【2025年最新版】住宅ローンの固定金利と変動金利を徹底比較 それぞれの特徴と失敗しない選び方のコツ
生活費とローン返済額のバランスを取る方法
毎月の返済額が家計を圧迫しないよう、家計全体の支出バランスを見直しましょう。理想的な支出割合の例を挙げます。
月収40万円の場合:
- 住宅ローン返済:10万円(25%)
- 生活費(食費・光熱費・通信費):15万円(37.5%)
- 貯蓄・投資:8万円(20%)
- レジャー・予備費:7万円(17.5%)
ポイント:住宅ローン返済額は月収の25%以内に抑えることで、急な支出にも対応しやすくなります。
「私の年収ではどれくらい借入出来るの?」
【年収別早見表付き】住宅ローンの借入可能額と失敗しない返済計画
こちらで借入額の目安を把握できます。
将来のリスクを見越した返済計画の立て方
35年ローンを組む際には、収入の減少や支出の増加に備えておくことが重要です。
リスク管理のポイント:
- 収入が減少した場合でも返済可能な「最低返済額」を設定する
- 繰り上げ返済を計画的に行い、元本を減らしておく
- リフォーム費用や教育費の積立を行い、予備費を確保しておく
例えば、毎年5万円ずつ繰り上げ返済を行うことで、総返済額が大幅に減少する可能性があります。
35年ローンを乗り切るための資金計画と貯蓄戦略
長期ローンにおいては、貯蓄と支出のバランスが重要です。以下の戦略を取り入れて、家計の安定を図りましょう。
- ボーナスを活用して繰り上げ返済を行う
- 住宅ローン控除を活用し、節税分を貯蓄に回す
- 副収入を確保し、月々の返済額をカバーする
例えば、毎月2万円の副収入を得ることで、年間24万円を繰り上げ返済に回せます。これにより、ローン完済期間が数年短縮される可能性があります。
まとめ 家計を守るための長期的な返済シミュレーションの重要性
35年ローンは長期間の返済計画となるため、収入や支出の変化を見越した計画が必要です。無理のない返済額の設定と、繰り上げ返済や貯蓄計画の見直しを定期的に行うことで、家計の安定を守りながら住宅ローンを完済することができます。
本記事で紹介したシミュレーションを活用し、自分自身の家計に合わせた返済計画を立てることで、安心してマイホーム生活を送ることができます。
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